「デジコン委員会でB-CAS方式が廃止になる事が決まった」との話題が上がっていたので、調べてみたところ発信元は池田信夫氏のコラムだった。
http://ascii.jp/elem/000/000/177/177381/
この人の話はいつも先走りなんだよねぇ…。
先のデジコン委員会の内容はまるも氏の10/6の記事が詳しいが
http://www.marumo.ne.jp/tawagoto.htm#yesterday
誰も「B-CAS方式の廃止」とは言っていない、あくまで「B-CAS方式の見直し」だ。
当然、現在地デジにもかかっている暗号を解除してコピーフリーにするなどという話も出ていない。
だいたいダビング10などという機能は、「ユーザーの利便性を改善する(実際に改善されているとはとうてい思えないが)」という名目で無理やりレコーダ側に実装した機能であって、B-CASカードにそんな機能は備わっていない。
http://ja.wikipedia.org/wiki/B-CAS
あくまで契約情報の管理をするための固有IDと、暗号解除の鍵が記録されているだけ。
ただ、BS/CS/地デジ全ての日本の局が暗号化して放送している以上、B-CASカードが無いとまったく視聴できないため、日本の主要インフラを「株式会社B-CAS」という訳のわからない会社一社に握られている事(一時の固定電話でのNTTのような状態)は間違いなく、独占禁止法上問題があるのではないかと思われるし、メーカーにB-CASカードを貸与する認証プロセス(B-CASカードを発行してもらうための条件等)が不透明なため、事実上新規参入するための障壁にもなっている。
ちなみに、B-CASカード発行にはお金がかかるうえ、カードリーダ部も機器に搭載しなければならず、機器のコストアップにも貢献?している(爆)
とまあ、どう考えてもおかしな状態の「B-CAS方式」を見直すという意見が出てきたのは好ましいが、せいぜい地デジ専用機器に限ってB-CASカードを使わずに暗号解除鍵を機器に内蔵するとか、その程度の落としどころで終わりになると思われる。(地アナ停止まであと2年しかないので、この議論そのものが時間切れで終わってしまう可能性も否定できないが、爆)
ただB-CASの記事は抜きにして、池田氏の後半部は結構同調する部分がある。
各種の法案にしろ、この手の話題にしろ、今までメディアが報道せずに封殺されていた部分がネットのおかげで表に出て来、アクションを起こせるようになった。
池田氏が言うほど「ウェブの世論」が現地点で力を持っているとは思えないので(ある意味烏合の衆)、各種メディアや国が軽視しているうちに、今後潰されないよう十分な力を蓄えておく必要はあると思う。
http://miau.jp/