少々時機を逸したが、非常に気になっていたので取り上げる。
図書館HP閲覧不能、サイバー攻撃の容疑者逮捕、だが…
http://www.asahi.com/national/update/0820/NGY201008200021.html
簡単に言うと、図書館HPが非常に使い勝手が悪かったので、自分のためにデータを定期的に図書館HPから拾ってくるプログラムを作った男が、自作プログラムで図書館HPを閲覧不能にしたため、業務妨害容疑で逮捕されたというもの。
ただ、そのプログラムのアクセス頻度は1秒間に1回というもので、普通に考えたら(よほど非力なサーバーで運用しているのでなければ)それほど図書館HPに負荷を与えるような頻度ではなく、何か特殊な事でもしているのではないかと逮捕された当初は思っていた。
ところが蓋を開けてみると、図書館HPのプログラム側に10分間に1000回以上のアクセスがあると接続できなくなる不具合があり、その男がたまたまその地雷を踏んでしまったという事だったらしい。
こんなのは当然無罪放免だと思うのだが、納得いかないのは
1.図書館HPの不具合が朝日新聞の独自調査で初めて発覚した事
2.逃亡等の恐れが無いにもかかわらず20日も拘留された事
3.男が不起訴でも無罪放免な「嫌疑なし」ではなく前歴として残る「起訴猶予」という処分に処された事
である。
言うに事欠いて、岡崎市立図書館の館長は「(男性の自作プログラムに)違法性がないことは知っていたが、図書館に了解を求めることなく、繰り返しアクセスしたことが問題だ」などと言う始末。
よくある無許可リンク禁止もそうだが、Webで公開した以上どうアクセスされようが仕方ないと思うのだがどうだろうか?
岡崎市立図書館は相手が国外だったらどうするつもりだったのだろうか
http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2010/08/24/8655
セクハラな表現をすると、
1.電車内で女性に「触って…」と言われ言われるままに触っていた。
2.突然女性に「この人痴漢です!!」と叫ばれた。
3.痴漢の容疑で逮捕され20日拘留。
4.女性から誘った事が判り起訴猶予で釈放。
5.女性「胸ばっかり触るんだもの!!」
こんな状態か?(爆)
とりあえず、図書館HPを閲覧不能にした→業務妨害容疑で逮捕
このプロセスはまあ正しい。
まあというのは、逮捕に至るまでに事実関係の確認が足りなかったのではないかと思われるからだ。
先のセクハラ表現はやり過ぎなので(笑)もうちょっと現実的な線で表現してみると
1.自動ドアのセンサーに不具合があり、一度開くとなかなか閉まらない勝手口(客の出入りは禁止されていない)の洋菓子店があった。
2.その洋菓子店に新作のスイーツを探しに男がやってきた。
3.男は勝手口を使い新作のスイーツが並んでいないかたびたび確認しにやってきた。
4.冷房の効きが悪いので店員が調べてみると、男が勝手口を定期的に使うため、勝手口が開きっぱなしの状態であった。
5.店側が警察に通報、男を業務妨害容疑で逮捕
6.店のオーナーが「勝手口を使うのはかまわないが、店に了承を得ないで繰り返し出入りしたのが問題だ。」と発言。
こんな感じかな?
たぶんこれなら、店の自動ドアのセンサーに不具合があるのがすぐに分かり、逮捕までは至らなかったんじゃないかと思う。
ただ今回の件については、図書館も警察も素人同然で、事実関係がはっきりしないので「とりあえず逮捕」し、調書の作成に手間取って「20日も拘留」し、メンツを保つため「バグを隠ぺい」(に近い状態)にしたのではないかとうがった見方をしたくなる。
正直捕まった人は警察と図書館側を訴えた方が良いと思うのだが、20日も拘留されたせいか萎えちゃっているようで、非常に残念である。
本人を焚きつけて、訴訟に持ち込んでくれるような(アメリカナイズされた)弁護士の方は居ないかな?