アナログ停波も迫っているのに、地デジチューナーの普及率は思ったより上がらない。
その原因の大きな要因が、コピー制限が厳しいせいである事にようやく気が付いた総務省に、EPN運用(放送や録画データは暗号化される代わりにコピーは無制限、ただし暗号化に対応した機器でしか再生できない。)の方向でコピーワンスの緩和するように指導され、昨年末に方針を打ち出すことになっていたのだが、結局三月に先送り。
その原因の一端を担ったのが、インテルのチャチャのようである。
原文は既に消されてしまっているので、キャッシュへのリンクを残しておく。
http://72.14.235.104/search?q=cache:u2hkDL4tdxoJ:job.nikkei.co.jp/2008/contents/news/inews/nt21auto011/NIRKDB20070122NKM0130.html+epn+%E3%82%B3%E3%83%94%E3%83%BC%E3%83%AF%E3%83%B3%E3%82%B9+%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%86%E3%83%AB&hl=ja&gl=jp&ct=clnk&cd=7
メーカー側はコピーワンスフラグは1ビットしかなく、コピー無制限(コピーフリー)か1回だけコピー可(実際は放送の録画で1回コピーしたことになるので、録画化されたデータはコピーネバー、つまりコピー不可となるためムーブしかできない。ちなみにムーブは無制限である。)しか表現できないと説明していた。
ところが、インテルは現状のコピーワンスフラグでも、技術的に複数回コピー可は実現できると暴露(と原文は書いてあるが、この表現は正しいとは思えない。)し、審議会のメンバーに動揺を与えた。
インテルの論理はこうである。
コピーワンスフラグが立っていても、放送を録画した段階で1回コピーしたことにしなければ、少なくともレコーダ上で1回のコピーは可能になる。もしくは、コピーできる回数を固定値でレコーダに持たせておき、コピーワンスフラグが立った番組を録画したら、その回数分コピーできるようにすればよい。
この意見は確かに正しい。DVDレコーダはそれらをプログラムで制御しているし、プログラムはある程度書き換え可能なように作られている(衛星ダウンロードによるファームウェアアップデートができる)訳だから、そのプログラムをそういう動作するように書き換えてやれば実現可能だ。
ではメーカー側の意見は嘘なのか?というと、実はそれも正しい。
技術的に可能=現実的に可能では無いからだ。
コピーワンスフラグと一緒に規定されているEPNフラグの動作は、既に現在のレコーダには組み込まれており、メーカーがよほどいい加減な実装をしていない限り、明日にでも実現可能である。
ところがインテルの案だと、現存するハイビジョンレコーダ類のファームウェアを全て書き換える必要がある。普及が進んでいないとはいえ、それなりの数・種類の機器が既に出回っており、それらが全て正常に動作するか検証した上で、ファームウェアを書き換えるのは膨大な費用と時間が必要である。機種によっては、対応できずに買い換えが必要になるものも出てくるかもしれない。検証費用やユーザーの買い換え費用はどこが負担するのだろう?
大枚はたいてハイビジョンレコーダを購入し、これでアナログ停波も安心と思っていたユーザーに「あなたの機種は、明日から使えなくなりますので買い換えてください。」なんて言うつもりか?
下手をしたら、せっかく増えてきたデジタルチューナーの普及率を、逆に落としてしまうかもしれない。
そういった意味で、現実的に可能でない案である。そんな案をあえて説明する必要がどこにある?
先に暴露という表現は正しいと思えないと書いたのは、インテルの言っていることは、ちょっと考えれば誰でも思いつくことであると思うからだ。
また前提条件を変えてしまうのだから、ある意味お話にならない。
例えばじゃんけんを挑まれて、こっちが勝ったら相手が「 残念、実は三回勝負だったんだ。」と言ってきたのと同じである。
インテルもインテルだが、こんなんで動揺してしまうようなメンバーもどうかな?(笑)
どうやら自宅では書き込めるようです。
会社では、キャッシュやらなんやらクリアしてみたつもりなのですが。(^^;
ま、会社でコメント作って、自宅でアップ!ということで。