まず初めに注意点。
・エージングは未完です。(なにせ十数時間しか鳴らしていないので…まあ特徴は大きくは変わらないと思いますが。)
・一聴した感じ、このユニットの音は、FEシリーズとはまったくの別物です。
FEシリーズとの組み合わせによる、浴びせかけるような中高域がスワンの真骨頂と考える方にはこのユニットは不要でしょう。
ということで、私が聴いた感じでのスワンmk2+FE108ESとスワンmk2+MG100HR-Sとのキャラクターの違い。
・スワンmk2+FE108ES
キャラクターの中心は中高域。
軽やかかつ浴びせかけるような中高域、特に張りのある中域が魅力で、ワンポイントマイクのボーカルなど定位の良さも相まってかなりハマる。
ただ、中域に隠れて高域の細かい音は消えがち、聴くソースをかなり選ばないと中高域の堅さや歪みが気になる。
低域は結構下まで伸びており、体に感じるぐらい。
ただ音としては中域に隠れてあまり目立たない。
録音の良し悪しや機器の特徴が良く目立つので、評価するのにピッタリ。(ただ合わない物をずっと聴いていると聴き疲れする。)
・スワンmk2+MG100HR-S
キャラクターの中心は中低域。
特に量感たっぷりの低音が魅力であるが、箱やセッティング、部屋によっては出すぎのきらいもあるので注意が必要。(スーパースワンとの組み合わせだと出過ぎるのでは?)
高域はしっとりとした感じで、細かな音までよく聞こえる。
堅さはみじんも感じられず、歪みも非常に少なくて安心して?聴きこめる。
中域は歪の少なさと透明感、柔らかさは特筆ものだが、FE108ESと比べるとかなり引っ込みおとなしい印象。
定位はFE108ESと比べると若干落ちる印象。
パワーは二割り増し程度必要であるが、かなりソースの許容範囲が広がる。(長時間聴いていても聴き疲れしない。)
こんな感じかな?
オーディオ雑誌風の表現ですと、
グッと重心が下がった音。
キャラクターの中心は中高域から中低域に移り、より豊かになった低音が体を震わせる。
以前の浴びせかけるような軽やかな高音がなりを潜め、代わりにしっとりとした上品な高音が華を添える。
ともすれば耳障りになりがちだった弦楽器の高域が、歪み無くどこまでも伸びてゆく。
中域は奥に引っ込む感があるが、変わりにオールラウンドなソースに対応できるようになった。
このユニットは、我々の想像を良い意味で裏切った大人のユニットである。
こんな感じでしょうか?
いやぁ、まったく伝わった感じがしないなぁ(爆)
無理やりまとめると、前へ出てくる張りのある中域を犠牲にできるかが、スワンにこのユニットを積むか否かのポイントになると思います。
ただ、他の箱から比べたら格段に良い定位は健在だし、非常に汎用性が高くなるのも魅力。
個人的にはありだと思います。
スワンの汎用性の低さと中高域の堅さが気になる向きには、一聴の価値はあると思います。