誰がための何のための私的録音録画補償金?

さすがに批判が相次いだのか、権利者団体が渋々承認してダビング10がスタートする事になった。(一応BDに対する私的録音録画補償金の課金をむしり取っておいて、渋々もあったもんじゃないが。)
まあ、渋々なのは以下のように発言する壊れた団体がいるからだろう。
「タイムシフト目的の録画でも、製作者にフィードバック必要」――映像ソフト協会
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0806/19/news082.html
映像ソフト協会のホームページにある内容はもっとストレート。
http://www.jva-net.or.jp/news/news_080617.pdf
いろいろ書いてあるが、簡単にまとめると
1.アニメは放送で製作資金の回収ができず、録画されると損害が大きいので金をよこせ。
2.「実質的な損害が無くても」放送から映画(映像著作物)を録画する場合はタイムシフトであろうが金をよこせ。
3.私的録画補償金は、私的複製の制限を映画製作者が自由に選択でき、それを回避した場合違法と認められるようになるまで無くさない。
この三つに集約される。
いやぁ、突っ込みどころ満載だ(笑)
まず1だが、これはアニメのビジネスモデルの問題であり、視聴者には全く関係ない。
しかも宣伝のために勝手に放送しておいて、録画するなら金よこせって何様?
いいかげん、ボッタクリ価格のDVDを売ってナンボの商売から、安価かつ地域格差無しのネット配信とか、ビジネスモデルの転換を考えた方が良いと思うよ。
2も凄いなぁ…補償する損害が無いにもかかわらず補償しろって、あんた達はゆすり・たかりの類ですか?
製作者にフィードバックしたいからという言い分はわかるが、それならきちんとその仕組みを作るべきで、補償金をどうこうという問題ではない。
単に、その仕組みを構築してこなかった権利者団体の怠慢(手落ち)である。
3は結局のところ、「技術的」にも「法的」にも「コピー禁止」でないとダメと言いたいんだと思う。
法律は別にしても、タイムシフト録画すら「コピー」だと解釈している以上「コピーネバー」(録画禁止)での放送でないとダメだが、現実問題として「コピーネバー」の放送は放送局も消費者も受け入れないだろう。
要するに、「録画補償金」の権利は絶対手放さないと「宣言」している訳である。
しかし、ホント金の亡者としか言い表わせないほど金に固執しているなぁ…。
結論、権利者団体の皆さん、この際アニメも映画も放送するのを止めたらどうですか?
それなら、放送からは絶対コピーされないですよ(笑)
冗談はさておき(9割冗談のつもりではないが、笑)、日本の映像ソフト業界は、いいかげんビジネスモデルの転換を図った方が良いよ。
以下の記事を見ると余計にそう思う。
iTunes Storeの楽曲売上が50億曲を突破。米音楽小売1位へ 映画は1日5万本以上を販売
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20080620/apple.htm
関係者の善処を望みたい。

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