さてしばらく空いてしまったが、メモリーDAIとDACの間にASRCを挟むべく作業を行う。
SRC4192のSSOPは既に変換基板に載っけてあるので、受け皿の基板をユニバーサル基板で起こす。

SDRAMメモリーDAIの下に設置するので、基板はDAIと同じくらいのサイズにカット、DAC基板とDAI基板取りつけ用の穴をドリルで開ける。

電源は安定化した3.3Vを供給するので、部品はデカップリングコンデンサ、ジャンパ設定用の抵抗、パスコンと信号用のコネクタぐらい。まあついでなので、5V電源も供給できるようにレギュレータを載せる。
あと載せるのは、SRCバイパス用の74AC157ぐらいかな?(まだ注文してないけど。)
この辺を参考にして回路構成を頭に置きつつ部品のレイアウトを行う。
できあがりはこんな感じ

ハンダ付け可能な1μのチップコンデンサが手に入らなかったので、パスコンは標準品を使用。
ちなみにこの状態ではまだ配線忘れが存在する。(さてどこでしょう?)

DAIとDAC接続用のコネクタを作成する。

右は、この前買ったハーフピッチコンタクト圧着用のエンジニアPA-09。
これがあるかないかでは、コネクタ作成の手間が大きく違ってくる。
さてこれでフルセット。

右上の3つのジャンパはマスタークロックの倍率変更用。
これでマスタークロックが出力周波数の128倍なのか256倍なのかを設定する。
入力が44.1KHzの場合、DAIから供給されるマスタークロックは22.576MHzなので、128倍だと出力周波数は176KHzになる。(256倍に設定すると出力周波数は88.1KHz。)
右下はSRC4192のバイパス端子用のジャンパ。
一応用意はしたが、音質の問題がありそうなので、74AC157でSRC4192を回避するルートを後で追加しよう。

とりあえず128倍にジャンパをセットし、DACの上に載せてコネクタを繋ぐ。
さらにその上にメモリーDAIを載せる。

コンデンサの高さがあるのでASRC基板が意外と厚く、ケースからはみ出してしまった。
後でスペーサの高さを調整しないとな。
全部繋げてまずは通電チェック。
特に問題無さそうなので、アンプとCDプレイヤーを繋いで音出しテスト。
数秒後、あっさりと音が出てきた。
PCから48KHzのデータを放りこんでも問題なし。
ちょっと聴いた感じ線が細くなったかな?
角型スパイラルスピーカは今貸し出し中で、手持ちのSX-L33だとよう判らん(爆)
本格試聴はスピーカが戻ってきてからだな。
「オーディオの話題」カテゴリーアーカイブ
ASRC&DAC検討その19
今回は、以前から考えていたASRC(サンプリングレートコンバータ)の投入を検討する。
ASRCは簡単に言うと、CD等から入力された信号のビット数、サンプリングレートを変換するもの。
ダウンサンプリングもできるが、今回は高音質化を狙ってアップサンプリングに使用する。
簡単なのは、領布してもらったASRC基板を使う事だが、そうするとCD→ASRC→メモリーDAI→DACとなって、ジッターの面から見ると少々不利と思われる。
良さそうなのは、CD→メモリーDAI→ASRC→DACだが、そうなると領布してもらった基板はオーバースペックだ。
それは本来のDEQ2496入力用に単独稼動させる事にして、DAIとDAC間に挟むSRC4192をもう一つ用意する事にしよう。

さて、SRC4192のデータシート調べたところ、DAIとDACの間に挟む場合は、SRC4192単体で特に問題無さそうだが、少々面倒なのは出力サンプリングレートの設定である。
ザックリと言うと出力されるサンプリングレートは、供給するマスタークロックの周波数とその周波数がサンプリングレートの何倍なのかを設定する事で決まる。
SRC4192が設定できる倍率は、128fS(128倍)、256fS(256倍)、512fS(512倍)であるので、192KHzのサンプリングレートで出力したい場合は、
倍率 マスタークロック周波数
128fS 24.576MHz
256fS 49.152MHz
512fS 98.304MHz
の組み合わせとなるが、SRC4192に入力可能なマスタークロックの上限は50MHzまでなので、実際に使えるのは
倍率 マスタークロック周波数
128fS 24.576MHz
256fS 49.152MHz
の組み合わせのみとなる。
ちなみにDACによっては、再生できない倍率とマスタークロックの組み合わせがあるので、SRC4192が対応している組み合わせでも注意が必要。
今回使いたいサンプリングレートは、88.2kHz、176.4kHz、96kHz、192kHzであるので、
128fS 24.576MHz 192KHz
256fS 24.576MHz 96KHz
128fS 22.5792MHz 176.4KHz
256fS 22.5792MHz 88.2KHz
のように、
22.5792MHz
24.576MHz
の2つのクロックと
128fS
256fS
の2つの倍率の切替で対応するのが良さそうだ。(PLLを使えばもっと自由度が上がるが、ジッターの面では不利になると思われるので今回はパス。)
ただ、22.5792MHzと24.576MHzの水晶発振器の入手は個人だと結構面倒だ。
それと、その高周波を切り替えるというのもかなり大変。
色々検討し、三田電波製の水晶発振器を手に入れて、周波数の変更は差し換えでという場当たり的な対応をしようかと思った矢先、良い事を思いついた。
こんなところに良いものがあるじゃないか(笑)

ElectrArt製のSDRAMメモリーDAIは、受信したデータを正確なクロックで送り出すために、22.5792MHzと24.576MHzの水晶発振器を搭載しており、入力がCD等の44.1KHz系の場合は22.5792MHzを、PC等の48KHz系の場合は24.576MHzというように切り替えて使っている。
私は、CD等の44.1KHz系の場合は88.2kHz、176.4kHzのサンプリングレートを、PC等の48KHz系の場合は96kHz、192kHzのサンプリングレートを使いたいと思っているので、もろ要件と合致している。
ということで、クロックはSDRAMメモリーDAIから引き出す事に決定。
念のため、SDRAMメモリーDAIのクロック部の回路と水晶発振器の仕様を確認したが、そのまま引き出して使っても特に問題無さそう。(蛇足ながら、載っている水晶発振器は出力周波数偏差は記載されているものの、温度偏差は判らなかった。ここも最終的にはどうにかしたいところ。)
ちなみにSDRAMメモリーDAIがどうやってクロック切替をしているか興味があったので調べてみたところ、電子的・物理的にクロック出力をスイッチしているのではなく、二つの水晶発振器のクロック出力を22Ωの抵抗を通して繋げておいて、水晶発振器のST端子を操作して、片方を使っているときは片方を停めてというように切り替えている。
この方式なら、ST端子付きの水晶発振器が手に入れば、スイッチで切り替えられるな。
さて、次は実装だな。
導入計画:ASRC&DAC検討その18
ディスクリオペアンプA10基板の投入
お気楽オーディオキット資料館で領布しているDAC1242-2は、オペアンプに相当するアナログ回路の部分が独立した基板になっており、同種のディスクリオペアンプ基板と差し替えができるのが面白い。
今回、気になっていたディスクリオペアンプ基板A10(バッファーにLME49600を使用した電流帰還アンプ)を作成して入れ替えしてみた。

部品数も少ないうえ、ディスクリート部品なので大した手間も無く完成。
面倒なのはLME49600をアースに止めるところぐらいか?(容量の大きいハンダごてが無いとなかなか大変。)
帰還抵抗は無難な1kΩにして、DAC1242-2に装着。

おおっ音が出た(笑)…ありゃ?LME49600が発熱しとる(爆)
音は出たものの、LME49600を触ってみると熱いと感じるぐらい発熱しているうえ、デジタル入力のノイズが乗っかっている…これは発振かな?
120ΩのタクマンREYが丁度4本あったので、A10基板の入力のパターンを4箇所カットし、抵抗をハンダ付けして再度電源ON。
今度は、LME49600は生ぬるい温度に収まり、ノイズの回り込みも無くなった。
さて本格的に試聴…おおっ、こっちの方が音の鮮鋭度が高い感じ…しかもエコー成分が非常に気持ち良い。
かっちりとした感じのA11基板も悪くはないが、個人的にはこっちだな。
う〜む、これだけ音が変わると、もっと基板揃えて試してみたくなるなぁ…(^^;)
導入計画:ASRC&DAC検討その17
電源基板まで実装したので、DACを実装…ではなく仮止めする。
まだDACの拡張計画が残っているのでね(笑)
まずはElectrArtのSDRAMメモリーDAI基板上に75Ωの抵抗を実装する。
これはコアキシャル(RCAデジタル入力)のインピーダンスを合わせるもの。
光入力のみ使用する場合は不要だ。

抵抗の実装後、SDRAMメモリーDAIの動作に必要な周辺を用意する。
最低限必要なのは、電源ケーブルと入力切替のロータリースイッチ、アドレス深度切替のロータリースイッチといったところか。(入力周波数指定スイッチと、入力周波数表示端子はまた後で。)
後は、入力端子(光入力端子2つとコアキシャル入力端子2つ)とDACへの出力ケーブルだが、面倒なのは、光入力1の信号入力がコネクターに出ていないため、基板上の光入力端子から別途配線しなければならない。
光入力端子は電源等が必要なので、別基板に載せてそれと入力ケーブルを配線する。
メモリーDAIの設置場所であるが、色々考えた結果DAC基板の上でディスクリオペアンプ基板にかからない微妙な位置に決定。

メモリーDAI基板を保持する変換基板を作成し、それをDACに取り付けた後、メモリーDAI基板を載せる。



う〜ん、なかなかいい感じ(笑)
ただコンデンサが天井につきそうなので、ギリギリの高さのスペーサを買ってこないとな。
そんな感じで、最低限の配線をして音出し確認。

ん?光入力1と2を切り替えても音が出てくるぞ?もしかしてなんか間違えたか?
しかし、ロジックICの足やらいろいろテスタを当ててみたが問題無し。
光入力1の配線をせずに浮いたままにしているので、多分信号がどこからか回り込んでいるのだろうと、光入力1の配線をしてみると予想通り音が止まった。
仮蓋をして再度チェック。
光入力1にCDプレイヤーの出力を繋ぎ、きちんと切り替わる事も確認。
さて、次はDACの拡張だな。
導入計画:ASRC&DAC検討その16
ケースの加工に飽きた(ぉぃぉぃ)ので今日は気分転換にUSB-DACを仕上げる。

これは
お気楽オーディオキット資料館で領布されているPCM2704を使用したもの。
現在ケーシング中のDAC1242-2で、PC等からの入力に対応するため手に入れた。(これでUSB→S/PDIFの変換が可能。)
DAC機能を使わないのでアナログ部の実装は不要だが、まあ大した部品数でもないのでついでに実装する。(一応抵抗にタクマンRAY、電解コンデンサに東信UTSJを奢った。)
SSOP部は以前まとめてハンダ付けしてあったので、大した手間も無く完成。(パルスランス部はまだ未実装。)

テスタで簡単なチェックをし、本体をWindowsXP機のUSB端子に接続すると認識され、自動でドライバがインストールされた。
とりあえず光出力をPCルームのKENWOOD VSR-7100に繋いで動作チェック。

こちらも問題無く出力された。
さてまた本題に戻らないとな。