前回はサンプリングレートコンバータの話のみに終始してしまった。
今回はDACについて検討しようと思う。
DACといってもピンきりで、一般的にオーディオ用として市販されている物はとんでもない値段の物が多い。
前回挙がったサンバレーのSV-192Sが格安に思えるぐらいだ。
多分中途半端な値段だと、プレイヤーやAVアンプに内蔵されている物との差別化がしにくいので、必然的に物量投入したお高いものになるのだと思う。(10万のCDトランスポート+10万のDAコンバータと20万のCDプレイヤー、どっちが音が良いか想像できます?)
どのみちそんなお高いDAコンバータは私には買えないので、今回は自作する事にする。
さて自作とはいっても、一から手作りするのはなかなか厳しいので、市販キットまたは基板領布を使う事とする。
定番はやはりここ。
私が覗いた時は、丁度DAC1242-2とDAC1794-3.5-Aが領布中だった。
違いはDACチップ、ちなみにCDのみであるならTDA1541Aで決まりという流れがあるようだ。
しかしかなり古いチップで、16bit44.1kHzまでしか対応していないため、今回の私の目的には役不足だ。(先のホームページで領布していないというのもあるが。)
幸い領布中の、DAC1242-2(FN1242A)とDAC1794-3.5-A(PCM1794A)はどちらも24bit192kHzまで対応している。
定番はPCM1794だが、定番過ぎて面白くないのと、掲示板でおもぐさんに勧められたこともあり、FN1242Aを使ったDAC1242-2を選択、領布の申し込みを行った。
さて、部品を集めないと。
月別アーカイブ: 2008年12月
導入計画:ASRC&DAC検討
3D角形スパイラルスピーカは組上がった。
黒モグラ基板のアンプもとりあえず出来上がった。(BTLのクワトロモグラはまだ未完成だが、^^;)
さて次は?ということで、DACを検討してみる。
工作好きでデジタル好きということであれば、もっと前に手を出していてもよさそうなものだが、いろいろとあって作らずにいた。(一番大きい理由は、弄り始めるとキリがなさそうだったからかもしれない、笑)
それが今回手を出そうと思い立ったのは、BEHRINGER DEQ2496のせいである。
これはマスタリングプロセッサと呼ばれており、主にスタジオ(スタジオで無くても良いけど。)での録音や編集時に、周波数特性の補正を行うものである。
だが非常に多機能であり、オーディオ的な利用方法として、マイクを接続して部屋の特性を測定して、その結果を元に周波数特性を補正することが可能である。
要するに、部屋の定在波をある程度抑え込みつつ、さらに自分好みの補正を加えてのCD等の再生が可能になる。
高音質再生ソフトFrieve Audio M-Class等と同じような事を、PCを介在させずに可能となる訳だ。
定在波の抑え込みはまあ良いとして、自分好みの補正を加えるのは邪道と思われる方もおられるかもしれないが、専用のオーディオルームでバランスの取れた良質な録音のCDだけ聴いていられる恵まれた方ならいざ知らず、普通の居間でノージャンルでいろんなCDを聴くとなるとどうしても欲しくなる。(ラジカセ前提の周波数特性のバランスの悪いCDはいくらでも存在するからだ。)
さて、DEQ2496を使うにはポイントがある。
DEQ2496は96kHz24bit入力には対応しているものの、入力された信号を内部でアップサンプリング&ビット数変換しないため、CDの出力44.1kHz16bitで入力すると、そのまま加工されビット落ちが多く発生する。
そのため、事前に88.2kHz24bitに変換したうえで入力し、ビット落ちを抑える必要がある。(非同期なので96kHzでも良いのだが、倍数の方が好ましい結果が得られる事が多いようなので。)
とすると、DEQ2496への入力前にサンプリングレート(サンプルレートという表現もあるのだが、どっちが正しいのかな?)変換とビット数変換を行う必要があり、そのためにはサンプリングレートコンバータを挟む必要がある。
図にするとこんな感じ。
CDP-->16bit44.1kHz-->SRC-->24bit88.2kHz-->DEC2496-->24bit88.2kHz-->DAC
BEHRINGERには、SRC2496というサンプリングレートコンバータがあり、これと組み合わせるのが一番簡単ではあるが、せっかくなら色々遊ぶために192kHzまで対応したものが欲しい。(SRC2496は96kHzまで。)
市販品をざっと調べてみたが、192kHzまで対応しているものはあまり見当たらなかった。(高価なのはあったが、笑)
比較的手頃なところで、オークションに出品されている
1.MUSILAND SRC10(ホームページが見つからない…。)
2.ラステーム・システム RSRC-100
3.サンバレーのSV-192S
ぐらい。
値段は1が3万円、2が7万円、3が10万円といったところ。(SRC2496は1.5万円ぐらい。)
1は他からすれば安価だが、他に売っている所も見つからず、オークションの言い値というのがちと悔しい。(2万円なら買っても良いかな、笑)
2はサンプリングレートコンバータのみと考えると少々お高い。
3はサンプリングレートコンバータとDAコンバータも内蔵していて独立稼動可能…っこれだっ!!と思ったが、Blogの背面写真を見るとなんかおかしい。
完全に独立稼動するのなら、サンプリングレートコンバータ用とDAコンバータ用と入力が二つ無ければならないのだが、一つしかないのだ。
各端子に個別に割り当てできるのかとも思ったが、どうもそうではないようだし、その辺疑問に思っていたところ、最近Blogにブロック図が掲載されようやく疑問が氷解した。
やはりサンプリングレートコンバータとDAコンバータの間に機器を挟む事はできず、サンプリングレートコンバータとして使った場合は、もうひとつDAコンバータが必要になる。
惜しいなぁ、もうちょっとロジックを追加して入力端子を独立させれば可能なのに…。
しかし発売前とはいえ予約を受け付けているのに、仕様の公開を制限し過ぎだよ。 > キット屋さん
ということで、市販品はちょっとという状況なので、基板等の領布品をあたってみたが、単独で稼動できるのは、お気楽オーディオキットのASRC基板ぐらいのようだ。
ただこれは現在領布を行っておらず、リクエストして再領布を待つしかない。(手配線や自分で基板を起こすのは、時間的余裕が無く難しいので。)
機能限定になるが、無難なSRC2496に行くか、それとも度胸一発SRC10に行くしかないかな?
う〜ん、悩む。
続く。