導入計画:ASRC&DAC検討その10

エゼクターユニットを交換したコテライザー(ガストーチ型半田ごて)であるが、ハンダの切れが悪くなってきたので、こて先を交換。
新しいこて先は、改良されたらしく火の付き具合が見やすくて良い。
ただ、買い換えるよりは安いが、エゼクターユニット&こて先で結構な出費(T_T)
コテ先
個別のテストは終わったので、全部の電源ユニットの同時稼動テストをする。
コンデンサの容量はトータル50,000μF程度なので、ヒューズは125V1Aのファーストブローでいいかな?(突入電流はそれほどでもないだろうし。)
全部繋げて、慎重にコンセントを差し込むが、特に何事も無く稼動。(まあ、個別テストは完了してるしね。)
このまま数時間つけっ放しにしておいて、異常な発熱や出力電圧変動が無いか確認する。
全電源稼働テスト
その間に、DAIとDACを接続するフラットケーブルを作成。
チマチマ端子を付けるのも面倒なので、フラットケーブルと圧着用コネクタを買ってきて万力で圧着。
万力によるフラットケーブルの圧着はこの辺を参照のこと。
面倒なら店に圧着を頼むのが更に簡単(笑)
次に、デジタル信号を入力するためのS/PDIF端子をDAIに接続する。
同軸デジタル端子(コアキシャル)が簡単なのだが、テスト用のミニコンポが光デジタル端子(オプティカル)しか無いため、光デジタル入力端子を取り付ける。
光入力端子
今回192kHzの入力の可能性があるので、東芝のTORX142(25Mbps)をチョイス。
これは生産終了品なのでちょっと入手し辛くなっている。(今回アスカ情報システムから入手。)
ただ代替品が無いんだよねコレ…まあ、15MbpsのTORX177辺りでもなんとか足りるようだけど。(TORX177はデータシート上は96kHzまで。)
RCA端子を接続するだけの同軸デジタル入力と違い、電源を供給してやらなければならないので、蛇の目基板上にTORX142を取りつけ、鈴商で買ってきた47μHのインダクター(コイル)と手持ちの0.1μFのセラコンをハンダ付け。安定動作のためにデカップリングコンデンサも乗っけた方が良いのだが、今回テストだからいいや(笑)
接続は、DAI基板にピンコネクタを立てて接続。
TORX142の電源は3.3Vなので、DAI基板のS/PDIF電源供給用のジャンパを3.3V側に変更しておく。(利用する場合はパターンカットが必要、コアキシャルや、光入力端子の電源電圧が5Vの場合はパターンカットもジャンパも不要。)
光デジタル入力端子の場合は、75Ωの終端抵抗は不要なので、それも外しておく。
DACとのI/F電圧もジャンパを3.3Vに設定。(DAC1242基板との接続だけならパターンカットもジャンパも不要。)
さて、電源接続前にDAI基板の最後のチェック。
といっても、シルク印刷・マニュアルの部品表通り、該当の部品が極性違いなく所定の場所に付いているかとか、ジャンパ等の設定が間違っていないか、テスタを当てて、電源がショートしていないかのチェックぐらい。
部品点数も少ないし、面倒な部品も無いので特に悩むところは無いでしょう。
で、DAI基板単独で電源を繋いで確認。
DAI動作テスト
部品に異常な熱が発生していないか、+3.3Vがちゃんと出力されているかチェック。
オシロでDAC出力端子に信号が出ていることを確認したいところだが、おっきいおもいオシロは実家なのでチェック不能。(かさばらないUSBオシロでも欲しい所だが、利用頻度が低いのでねぇ。)
テスタを当ててみると、S/PDIF入力無しで振れず、S/PDIF入力ありで3.3Vをピークに振れているので一応信号は出ているでしょう(笑)
次はDAC基板。
音声出力については端子台を付けていないので、ケーブルを直接ハンダ付けしてRCAコネクタを接続。
これも電源投入前に、部品のチェックとジャンパの確認、電源がショートしていないか確認。
テストなので、ディスクリオペアンプ基板は使わずにOPA134をソケットに挿入し、+5Vと+3.3V、+-15Vを接続して電源ON。
DAC基板接続テスト
異常な熱や音、音声出力端子に変な電圧が出ていないのを確認し、一旦電源を切ってDAI基板と繋いで再度電源ON。
DAIにミニコンポの光出力を繋いで、音声出力のオフセット電圧を測定する。
L:-54mV、R:22mV
サーボ無しだとこんなもんかな?
L:-0.3mV、R:0.0mV(測定範囲外)
う〜ん、サーボありはきわめて優秀。
ミニコンポにCDを入れて、S/PDIFから信号を入れてやると音声出力端子の電圧が振れるので、正常に音声信号が出ているものと判断し、青銅モグラと接続。
音出しテスト中
恐る恐るボリュームを上げていくと………おおっ!!出た出たっ!!
無事音出し終了。
今日は時間が無いので、ここで一旦切り上げ。
エージングを兼ねて一晩鳴らしっ放しにしておくか。

導入計画:ASRC&DAC検討その9

そうこうしているうちに秘密兵器?が届いた。
SDRAM DAI 基板
写真だけ見てもなんだかわからないよね(笑)
これは、ElectrArtさんで販売?している「SDRAMメモリーDAI基板」である。
デジタルデータの音質劣化の原因として言われるジッター(デジタルデータ転送時の時間軸方向の乱れ)対策として、CDプレイヤー等から受け取ったデジタルデータを一旦メモリに保管し、水晶発信子のクロックに同期してDACに送り込むもの。
これにより、ジッターに関してはそれほどシビアにならなくて済む。
※ジッターの音質に関しての考察はこの辺で。
単にDACを作成して外付けしただけでは、DACの違いやアナログ部の回路構成・部品の違いによる音質の差は発生するものの(その部分も結構大きいのだが。)決定的な優位点(CDプレイヤー内臓のDACより音が良くなる理由)が見出せないので、自身の精神安定性の向上ため(笑)投入した。
ちなみに、この基板は最近自作DACer(笑)で話題で、他の方が領布されているDAC基板とこれを組み合わせている作例が増えている。そのためかなかなか入手し辛い。(ElectrArtさんのところには、もう一つ面白い基板があるのだが、それはまた後日。)
実際に接続するのは、標準のDAIを使っての音出しテストが終わってからなので、しばらくおあづけ(笑)
さて、出来上がった電源基板の動作テストをしてみた。
アナログ電源基板
抵抗値の誤差のせいか−側が0.2Vほど想定値より低い。まあ大勢に影響は無いけど(笑)
これでASRCを除いて一揃いできあがったので、バラック状態での動作テストとケーシングの検討のため、出来上がった基板を並べてみた。
DACワンセット
ちなみに後ろにあるのは、以前作ったモグラ基板利用のアンプ。(青銅モグラ)
う〜ん、意外に大きい。しかも2/3は電源回路(笑)
シールド挟んで重ねるかなぁ?

導入計画:ASRC&DAC検討その8

さて、前回デジタル電源基板(仮)が出来上がったので、今回はアンプ部のアナログ回路用+−15Vの電源基板とDACのアナログ回路用の+5Vの電源基板を作成する。
これらはお気楽オーディオキット資料館で領布されているもの。
DAC基板申し込み時はまだ再リリースされておらず、後ほど再リリースされたタイミングで入手。
これらの電源基板は、三端子レギュレータを使用していないのがポイント。(三端子レギュレータのノイズは意外に大きいので、オーディオのアナログ回路用電源では敬遠されているのだ。)
これらの電源基板の作成が遅れたのは、2SK117のペアリングのための測定がなかなか実行できず、電源基板に使う2SK117(ペアリング後の余り)を用意できなかったからだ。
若松等でペアリング済みの部品を買うのも手だが、結構高いしね。
2SK117は電源基板に使う分も含めて30個購入したので、その中からペアになる物を選別する。
ちなみにペアリングの測定(Idsの測定)には、電源と直流電流の測れるテスタがあれば良い。
今は1000円も出せば、秋月で直流電流の測れるデジタルテスタが買えるので、測定にあたって特に困る事は無いでしょう。(最近は主要部分はLSIなので、格安品でも並の精度はあるし。)
ただ、チマチマテスタを当てるのも面倒だったので、その辺の部品で測定台を作ってみた。(そんな暇はあるんか?、爆)
ペアリング測定用台
余ってたICソケットなので、無駄にピンが余っているのはご愛嬌(笑)
全部のIdsを測ってみたところ、意外に揃っていたのでビックリ、その中からディスクリオペアンプ基板用に何組かペアとして抜き出して、残りを電源基板にハンダ付けしてできあがり。
こっちがDACアンプ部用の+−15Vの電源基板。
+−15V用電源基板
こっちがDACチップアナログ回路部用の+5Vの電源基板。
+5V用電源基板
FN1242A(DACチップ)は、デジタル用の+3.3V電源とアナログ用の+5V電源の二つが必要。
元々の基板の回路では、アナログ用の+5V電源から基板上でデジタル用の+3.3V電源を三端子レギュレータを使用して作成している。
今回は、そのアナログ用+5Vとデジタル用+3.3Vを分離する事と、アナログ用+5Vを三端子レギュレータを使わない回路で供給して高音質化を狙う…って出来上がった物を聴き比べたわけじゃないので、実際にどう違ってくるかは判らんけどね(ぉぃぉぃ)
まあ後でどうこうするよりは、最初からやれることをやっておきたいというのもあるので。(そんなんで、平滑コンデンサにMUSEを奢ってある、笑)
結局、DAI or SDRAMメモリーDAI用+5V、ASRC用+5V、DACデジタル用+3.3V、DACアナログ回路用+5V、DACアンプ部用+−15Vと5つの独立電源かぁ…いつになく豪華だな(笑)
電源トリオ揃い踏み
+5Vが一つ余るけど、これは他の回路や、インジケータ用のLEDの電源に利用する予定。
さてさて、もう少しすれば音出しできるかな?

導入計画:ASRC&DAC検討その7

愛用のコテライザー(ガス式の半田ごて、電源ケーブ無いため取りまわしが良い。)の火がすぐ消えてしまうようになった。
購入してもう10年ぐらいだから寿命かな?
エゼクターユニットを交換すれば直るかな?
仕方ないので、尻尾付きの半田ごてでハンダ付けの続き。
RSコンポーネンツからトロイダルトランスが届いたので、蛇の目基板に乗せて入出力端子をハンダ付け。
このトランスは比較的値段が安いのと、出力がニ回路分あり独立した2つの電源として使える(アナログ・デジタル回路の電源分離とか)し、センタータップ付きトランスのようにも使える(オペアンプの+−電源用とか)ので重宝しているが、AC入力が二つあるので繋ぎ方を迷う人が多いようだ。
一次側(AC100V側)の繋ぎ方とセンタータップ付きトランスとして使う場合の二次側(出力側)の繋ぎ方はこれ。
トランス配線方法
なお、一次側の二回路の配線を逆に繋ぐと、トランスが発熱するので注意のこと。
両方の入力は同じコア(芯)に巻かれているので、一次側の片側だけ繋いでも両方の出力に電圧が出力される。さほど電力を消費しない回路なら片側だけ繋いでもオッケー。
ちなみに一次側(AC100V側)のニ入力を直列に繋ぐと巻き線比が変わり、出力電圧が半分になる。(本来の使い方は、電源電圧230Vを入力して、同じ出力電圧を得るためのもの。)
丁度良いトランスが無い場合の技として有効かも。
+−電源の場合は、定電圧回路後でアースを接続するやり方もあるが、ダイオードブリッジが2セット必要になるのでお好みで。(オーディオワークスのパッシブタイプ定電圧基板の回路はそうなっているようだ。)
ただ、音質にはあまり影響ないと思う。
ちなみにこのトランスは115V仕様なので、日本の100Vだと出力電圧は約13%引きになる。
5Vの出力が必要なので、今回セレクトしたのは二次側が9Vのもの。
全波整流だと出力電圧は約1.3倍になるので、電圧の低下が著しいとか、ドロップがかなり大きいとかでもない限り、7Vのものでも足りるだろうけど念のため。(7Vの方が無駄な発熱も抑えられて地球に優しい、笑)
ついでにデジタル用電源基板の配線も行った。
デジタル電源基板
本来はこの基板のみでDACとDAIに必要な+5V×2と+−15V×1を供給するのだが、今回+−15Vは別のディスクリート電源基板から供給する予定なので、+15Vの部分の定数を変更して+5Vに、−15Vの部分のパターンに細工(パターンカットとジャンパ)
パターンカットとジャンパ
をして+3.3Vも追加し、+5V×3&+3.3V×1の電源基板に仕上げた。
平滑用コンデンサは、千石のMUSE KZ 25V 1000uFが売切れてしまっていたので、とりあえず手持ちの16Vを使用している。(その割には、UTSJやMUSE FXを使ってもったいない、笑)
電源投入時には瞬間的に16Vを越えるため早いとこ取り替えたいが、入荷はいつになるのかなぁ?(他の高いところからは買いたくないしなぁ…。)
火のつかなくなったコテライザーだが、エクザクソ…エゼクターユニットを千石で買ってきた。
エゼクターユニット
交換後無事復活したが、ガスの流れがスムースになりすぎて火力が上がり、温度コントロールが大変(笑)
しかし、これであと10年は戦える(謎)
愛用のはんだごて復活!!
次は+−15Vの電源基板かな?

導入計画:ASRC&DAC検討その6

部品が揃ってきたので、無い暇を見つけて製作開始。
部品代にいくらかかったかは怖いので計算していないので、ほとぼりが冷めた頃計算してみるとしよう(笑)
さて、まずは一番部品点数の多いDACからだ。(SRCはまだ部品が揃っていないので後回し。)
といっても、オペアンプ基板を除けば大した点数ではないが。(オペアンプ基板もディスクリートなので、半田付けに困るような部品は無いし。)一番ネックなのはFN1242Aの半田付けだろう。
FN1242AはSSOPのため、ピッチが細かくて虫眼鏡が必須だ。
SSOP半田付けセット
ハンダはこんなに細い
半田ごては、十数年前にIC半田付け用として買ったセラミックヒータのタイプである。
まずはフラックスをパターンに塗る。
フラックス
SSOPのチップにマスキングテープを貼り、パターンに合わせて基板に貼り付ける。
SSOPの貼り付け
あとはひたすらハンダ付け。
足を全部ハンダ付けして、ハンダ吸い取り線で余分なハンダを取るやり方もあるが、勘を取り戻す事も兼ねて、今回一本一本ハンダ付けする事にした…が、やっぱり面倒だった(^^;)
結局、多少ブリッジしたところもあったため、半田吸い取り線のお世話に(笑)
後は簡単。
とりあえず半完成
まあなんとかうまくいった方でしょう。
そうこうしているうちに、DigiKeyから荷物が届いた。
DigiKey
昔の若松や秋月の郵便によるパーツの通販からすると、アメリカから実質5日でって隔世の感があるなぁ(^^;)
さて次は電源基板かな?